2010年3月29日月曜日

宮沢賢治の世界を訪ねて(下) - スプリングキャンプ 2010

3月26日と27日に行われたスプリングキャンプ2010の後半です。(前半の「宮沢賢治の世界を訪ねて(上)」はこちら

3月27日(土) キャンプ2日目(最終日)。

前回のサマーキャンプin千葉は3泊4日だっただけに、目覚めた時、"もう最終日だなんて早すぎる。もう1泊したい"と思ってなりませんでしたが、この想いは、次回のサマーキャンプまで待つことにしましょう。

6:30am.館内に朝の放送(目覚し時計代わり)が流れましたが、子どもたちはすでに起床済み。



7:30am.朝食。
昨日の夕食時には全く気が付きませんでしたが、食堂の窓から雄大な「岩手山」の全貌を見ることができました。(下の写真では頂上の方が雲でよく見えませんが。)



素敵な自然を眺めながら、私たちはおいしい朝食をごちそうになりました。(写真:朝食のメニュー

さて、朝食後、部屋の片付けを済ませて、施設スタッフによる検査に合格した後、私たちは創作活動「チャグチャグ馬っ子」づくりに挑戦しました。



講師として来てくださったのは階(しな)先生。面白い先生で、作り方を分かりやすく教えてくださいました。



この創作活動中、子どもたちは本当に静かで、喋る人もなく、制作に真剣に取り組んでいました。







みんなは、下の写真のように「チャグチャグ馬っ子」を完成させました。

会津に「赤べこ」があるように、岩手には「チャグチャグ馬っ子」があるのですね。



11:00am.「国立岩手山青少年交流の家」を後にしました。

私たちが次に向かったのは盛岡冷麺が食べられるお店です。

バスに乗って少し行くと、当初予定していた「食道園」に着きました。が、何と!近隣に中型バスを泊められる場所がないことが判明。

お店の人に尋ねると、困った顔をして「この辺にはないよ!」と。

「2週間ほど前にお店に電話した時、"近くにありますよ"と言ったじゃないか!」と文句も言えず、困った私たちは「本当に食べられるお店」を探さなければならなくなりました。

外は、その少し前から雪が激しく降り始めていました。

実は、キャンプ出発前、盛岡冷麺をどこで食べるかを決める際に2つの候補店がありました。
一つは「食道園」。
そしてもう一つは「ぴょんぴょん舎」。

すぐに「ぴょんぴょん舎」に電話してみました。

すると、大変親切に対応していただき、中型バスが泊められることも分かり、すぐにそのお店へ向かうことに。

それがこのお店↓↓↓


この日が土曜日だったこともあるのでしょうが、人気店であるらしく、次から次にお客さんが入っていました。

「みなさん、おいしいですか?」









子どもたちの表情から「おいしい」という声が聞こえてきそうです。

さて、お腹が満たされた私たちは、次の目的地「花巻農業高等学校」へと向かいました。
ここは、宮沢賢治が教師として勤めていた学校です(当時は"花巻農学校")。

正面入り口の上にある「ワレラ ヒカリノ ミチヲフム」という看板の言葉は、宮沢賢治が作った花巻農学校精神歌の一部だそうです。

[参考]
・「花巻農学校精神歌
・「花巻イーハトーヴ紀行



花巻農業高等学校の敷地内にある「羅須地人協会」へ。



子どもたちは、玄関横に掲げられた黒板に「下ノ畑ニ居リマス 賢治」と書いてあるのを見て、何だか賢治がまだ生きていて、本当に下の畑にいる気がしたのではないでしょうか。



というわけで、私たちはみんなで、賢治を探しに、下の畑へ行ってみることにしました。




「われらに要るものは 銀河を包む 透明な意思 巨(おお)きな力と熱である」

私たちがこのキャンプで最後に訪れたのは花巻市中心部にある「宮沢賢治生家」。

「宮沢賢治生家」と書いた石碑を見た子どもたちは、賢治ワールドは「ものがたり」ではなく、実在した人物の中に本当に存在したものだということを感じてくれたことと思います。



この後、またバスに3時間半乗って、子どもたちは帰宅の途に着きました。

限られた時間の中で、大銀河のような大きな賢治ワールドを旅した子どもたち。
本当にお疲れ様でした。

参加した12名のみなさんが、このキャンプで宮沢賢治の作品に触れ、何かを得られたならばほんとうに幸せに思います。

皆さん、ありがとうございました。
 

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